夏になるとコールドブリューを始めます。アイスコーヒーとは別のものです。熱いお湯で抽出して冷やすのではなく、最初から冷たい水だけで時間をかけて成分を引き出す。その違いが、味に出ます。

熱を使わないと何が変わるか

お湯で抽出すると、コーヒーの酸は素早く溶け出します。それが冷えると、酸味が鋭く感じられることがある。冷水では酸の溶出が遅く、代わりに甘みや丸みのある成分がゆっくり出てきます。結果として、口当たりが柔らかくなる。暑い日に飲むには、この柔らかさが合っています。

12時間という時間の根拠

8時間では薄い。16時間では雑味が出始める。試行錯誤の末に12時間に落ち着きました。豆の挽き目は中粗挽き。細かすぎると過抽出になります。水は長野の水道水をそのまま使っています。軟水なので、コーヒーの成分が素直に出る。

どの豆を使うか

当店ではウイラだけを使います。イルガチェフェは冷水で抽出すると酸が際立ちすぎる印象があります。ウイラのカカオとプラムの風味は、冷水でも穏やかに残ります。豆は焙煎後48時間以内のものを使うようにしています。

自宅で試すなら

特別な道具は要りません。粗挽きの豆50グラムに水500mlを注いで、冷蔵庫に入れるだけです。12時間後にペーパーフィルターで漉す。それだけです。豆は当店でも販売しています。

コールドブリューは夏の間だけ作っています。テイクアウトボトルもあります。次に来るときに試してみてください。