V60は単純な道具です。穴が一つあいた円錐形のドリッパー。それだけです。でも、同じ道具を使っても、淹れる人によって味が変わります。何が違うのか、自分なりに整理してみます。
蒸らしの30秒 ¶
最初に少量のお湯を注いで30秒待ちます。これを蒸らしと呼びます。豆の中のガスを逃がすための工程です。焙煎したての豆はガスが多く、蒸らしをしないと抽出が不均一になります。30秒後に粉が膨らんでいれば、豆が新鮮な証拠です。
湯温は93度前後 ¶
沸騰したお湯をそのまま使うと、浅煎りの酸が鋭く出すぎることがあります。93度前後が当店の基準です。沸騰後1分ほど待つか、温度計を使う。細口のケトルを使うと注ぎやすい。当店では京都の「ユキワ」のケトルを使っています。
注ぎ方:中心から外へ、外から中へ ¶
お湯は中心に注いで、ゆっくり外側へ広げ、また中心に戻します。円を描くように。一箇所に集中して注ぐと、そこだけ過抽出になります。全体に均一にお湯が当たるように意識する。急がない。これが一番大事なことかもしれません。
総抽出時間の目安 ¶
豆15グラムに対してお湯240ml、抽出時間は3分から4分が目安です。3分を大きく下回ると薄い。4分を超えると雑味が出やすい。時計を見ながら淹れることを、最初のうちはおすすめします。
道具は何でも構いません。時間と温度を意識するだけで、家のコーヒーは変わります。豆は当店でも販売しています。